米国で最初のザ・リッツ・カールトンは、1927年、ボストンにオープンしました。米国が急激な経済成長を遂げた「金ピカ時代」の初期に、ジャズ音楽の偉大な作曲家コール・ポーター、劇作家のテネシー・ウィリアムズ、ウィンストン・チャーチルなどを歓迎しました。伝説のホテル王として有名なセザール・リッツが経営を手がけたヨーロッパの二大姉妹ホテル、リッツパリとカールトンロンドンの名声に支えられ、ザ・リッツ・カールトンは、旅行やダイニングで米国人がラグジュアリーとスタイリッシュであることの意味を体験する機会を初めて提供し、これを定義するという大きな役目を果たしたのです。

エドワード・ワイナーが経営したザ・リッツ・カールトン、ボストンは、ホスピタリティ業界に革命をもたらし、各客室のプライベートバス、スタッフのフォーマルなユニフォーム着用、生花、アラカルトメニュー、革新的なダイニングサービスの重視、寛げるロビーなどの、ゴールドスタンダードを確立しました。ザ・リッツ・カールトン、ボストンは、前例のないレベルで顧客サービスに取り組みました。著名なゲストの嗜好に合わせて、客室全体を改装したのです。たとえば、施設内の家具に金の縞模様をペイントするためだけに、ホテル専属の職人を採用しました。チャーチルの宿泊前には、その客室のリネンを彼のお気に入りの色である、赤に変更しました。

このようなこまやかな気配りとサービスへの献身は、ブランドの特長として、現在もザ・リッツ・カールトン・ホテルやリゾートに受け継がれ、完璧な折り目のシーツ、格別な食事、選び抜かれた宿泊体験などに表現される中心理念となっています。

新しい時代

The Ritz-Carlton Hotel Company, L.L.Cは1983年に設立され、象徴的なライオンと王冠のロゴを持つブランドが米国各地で展開する新時代の到来を告げました。ザ・リッツ・カールトン・バックヘッド、ザ・リッツ・カールトン・アトランタ、ザ・リッツ・カールトン・ラグナニゲル、ザ・リッツ・カールトン・ネープルズなど、拠点は2年で3倍に増加しました。

1992年までに、ホテルやリゾートは23か所に拡大しました。その間、ザ・リッツ・カールトンは品質とサービスを新たなレベルに引き上げる努力を継続し、マルコム・ボルドリッジ・ナショナルクオリティアワードを初めて受賞しました。その翌年には、アジア初の拠点であるザ・リッツ・カールトン香港をオープンしました。

今日では、The Ritz-Carlton Hotel Companyはマリオット・インターナショナルの一部となり、世界の人気デスティネーションでラグジュアリーかつサービス重視のホスピタリティのグローバルリーダーとして、100以上のホテルとリゾートを展開しており、その数はさらに拡大しています。その間も、イノベーションは継続しています。

• 2000年に、初のザ・リッツ・カールトン・レジデンスがワシントンD.C.にオープンし、続いて2001年には、初のデスティネーション・クラブがコロラド州アスペン・ハイランズにオープンしました。
• 2008年には、初のリッツ・カールトン・リザーブがオープン。タイのクラビのプーレイベイで静かな楽園の体験を提供しています。
• 2022年には、ザ・リッツ・カールトン ヨットコレクションの初のヨット、エブリマが就航を開始しました。